
うちのデイケアの卓球の特徴はダブルスです。卓球のダブルスって聞
いただけでむずかしそうって思いませんか。そうです、確かにむずかし
い。ダブルスというと真っ先にテニスのダブルスを連想するかと思うの
ですが、卓球の場合少し違っています。つまり一番の違いは「1球ずつ
ペアが順番で打つ」ということ。これはテニスにはないルールです。
とくに参加希望者が多いときは、「じゃあダブルスでいいですか。」とほ
とんどの場合ダブルスに決まります。するとだれかが、人数分の阿弥
陀くじをつくってくれて、名前が呼ばれてペア相手がつぎつぎに決まっ
ていく瞬間に、みんなの注目は一斉に総当たり戦の表に集まります。
そしてペアが決まるたびに「あ、ここのチーム強い!」「優勝はこのチ
ームで決まりじゃない?」という感嘆の声や、もちろん上手な人ばかり
でもないので自分のペアの相手の名前を見て「Uhmm…」とただ唸る
人、黙って見守る人など、すでにこのときから闘いは始まっているよう
です。
シングルスと違って、ダブルスの試合を面白くしている一番が実際の
対戦で打ち合い(ラリーと言います)が続くということ。自分が打ったら
すぐにどいてあげないと、ペアが打てません。お互いが息を合わせて、
ボールを追いかけて走り回って、打ったらどいて逃げて…。
この「打ったらすぐどく」と「交互に打つ」が卓球のダブルスの対戦をよ
りダイナミックでスリリングなものにしています。 (か)
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